頻尿・夜間頻尿

頻尿について

頻尿1日に8回以上排尿する状態を頻尿と呼びます。水分や利尿作用があるアルコールやカフェインの過剰摂取、加齢によって頻尿になりやすくなります。しかし、なかには速やかな治療を必要とする疾患が原因で頻尿が生じる場合もあるため、ご注意ください。
頻尿の原因は、年齢、性別、生活習慣などによって異なります。そのため、原因を特定するには、詳しい問診と適切な検査が欠かせません。
頻尿は、日常生活に影響を与えやすい症状であり、多くの方が経験します。特に、急激な尿意に襲われる尿意切迫感は、頻尿に伴ってよく起こる症状です。急激な尿意に襲われる、トイレが近いといった症状でお困りの方は、一度当院までご相談ください。

夜間頻尿について

夜間頻尿は、睡眠中に1回以上排尿で目を覚ます状態です。1回目を覚ますだけなら、特に治療は必要ありません。しかし、2回以上排尿で目を覚ます場合は、何らかの病気が潜んでいる恐れがあり、専門医に相談することをお勧めします。また、重大な病気が原因でなくとも、夜間に何度も起きることで睡眠の質が低下し、健康状態や日中の集中力などへの影響が懸念されます。

健康的な排尿回数

排尿は、日常生活において何度も行う生理現象です。排尿の頻度は、少なすぎると尿路感染症などのリスクが高まり、過剰な場合は日常生活に影響を及ぼすほか、深刻な疾患が潜んでいる恐れもあります。
「どこまでが通常で、どこからが頻尿なのか判断できない」という疑問をお持ちの方も多いと思いますので、健康的な排尿回数について以下にまとめました。ぜひご確認ください。

成人の男女

  • 昼間:5~7回
  • 夜間:就寝中に排尿で起きることはない。

年代別で頻尿を引き起こす疾患

20~30代の男性

尿路感染症、前立腺炎など

泌尿器の炎症性疾患によって頻尿になりやすくなります。若い男性が前立腺肥大症や前立腺がんなどになることは稀です。

40~65歳未満の男性

過活動膀胱、前立腺肥大症・前立腺炎・前立腺がんなどの前立腺疾患など

40代以上の約8人に1人は頻尿になると言われています。前立腺肥大では、前立腺が巨大化することで尿道や膀胱が圧迫され、頻尿などの排尿障害を引き起こす可能性があります。

女性

過活動膀胱、膀胱炎など

女性は身体の構造上、膀胱炎になりやすく、それが頻尿の原因となっているケースがよく見られます。また、妊娠・出産や加齢に伴い骨盤底筋群が弛緩し、過活動膀胱の症状として頻尿になることも多いです。

高齢者

前立腺肥大症、前立腺炎、前立腺がん、膀胱炎、膀胱がん、神経因性膀胱、過活動膀胱など

頻尿の症状が現れる病気は多岐にわたり、加齢に伴いそれらを発症しやすくなります。泌尿器系の疾患だけでなく、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病も頻尿の原因となり得ます。また、睡眠時無呼吸症候群の場合、呼吸が止まる苦しみで起きてしまい、それによって夜間頻尿が起こることがあります。

頻尿の治療

水分摂取量の調整や、利尿作用があるアルコールやカフェインの摂取を控えるといった行動療法をご案内しています。
排尿日誌の記録は、ご自身の排尿状況を正しく把握し、改善点を見つける上で非常に有効です。
行動療法だけでは効果が乏しい場合、薬物療法を行います。お薬によっては副作用が起こるものもあるため、経過を注意深く観察しながらお薬の量を調整していきます。
また、前立腺肥大症などの原因疾患や患者様の状態によっては、手術を検討する場合もあります。患者様と十分に相談し、治療計画を立てていきますので、どんな些細なことでも遠慮なくご相談ください。
夜間頻尿は睡眠の質を低下させ、日中の集中力低下など、日常生活に重大な影響を与える恐れがあります。特に働き盛りの方にとっては、日常生活やお仕事に大きな支障をきたすことがあるため、なるべく早めにご相談ください。

朝の頻尿にお悩みの方へ

朝に頻尿の症状が生じやすい場合、考えられる要因は多岐にわたります。例えば、利尿作用があるカフェインを摂取していること、就寝中に体内に溜まった過剰な水分が排出されることや、不安やストレスなどが影響している可能性もあります。まずは、ご自身の生活習慣を改善し、水分やカフェインの摂取量を減らしたり、起床時間を少し早めて時間的なゆとりを作ったりするなど、できることから試してみましょう。

夜の頻尿にお悩みの方へ

診療夜間に頻尿になりやすい場合も、多岐にわたる原因が想定されます。例えば、就寝中の気温変化、飲酒で水分をたくさん摂りすぎる、睡眠時無呼吸症候群などによる覚醒、ストレスなどが挙げられます。また、年齢を重ねることで膀胱に蓄えられる尿量が少なくなる場合もあり、それが夜間頻尿に繋がることがあります。まず、専門医に相談して根本原因となる病気がないか調べることが大切です。そして、適切な治療を受けるとともに、生活習慣の改善も行い、無理のない範囲で改善していくことが重要です。
当院では泌尿器専門医が診療を行っております。お気軽にご相談ください。

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